インタラクティブなホログラフィック榴弾砲
インテラクティブ・リアプロジェクション・ホログラムでデジタル再現したシュコダ100mm vz.38榴弾砲
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デザイン上の課題
クライアントは、榴弾砲をその場にホログラフィック投影として再現することを希望。 このタイプの榴弾砲はすでに存在しません。 製造された数はわずか15基、それも戦後、 スクラップメタルとして溶解されてしまっています。
ソリューション
そのため、私たちはシュコダ社からオリジナルの設計図を入手し、それを基に詳細に再現。色や材料については、現存する武器、たとえばvz.36砲からインスピレーションを得ました。これに没入型のオーディオとデジタル制御の照明を組み合わせ、来場者のエクスペリエンスを向上させたのです。
霧深いオルリツケー山脈、チェコとポーランドの国境近くに、かつてのチェコスロバキアの要塞が複数残されています
その一つがハニチュカ要塞。現在ここは印象的な博物館となっており、来場者は第二次世界大戦のために広範囲にわたって準備された防衛策や、最終的にそれがミュンヘン協定によってないものにされたことを学ぶことができます。
ハニチュカ要塞の砲塁向けに、シュコダ10cm vz.38榴弾砲をインタラクティブ・ホログラフィック・リアプロジェクションとして丹念に再現。この榴弾砲は防衛ラインを援護するための3つの砲のうちの1つで、射程距離はほぼ12km、発射速度は最大で1分間に20発だったものです。
このインタラクティブな展示物は、PS5コントローラーによって操作されます。スイッチを入れるだけで、戦時中の音景へと入り込めます。
光が次第に暗くなり、プロジェクションが開始します。ツアーガイドは機械の仕組みを説明し、時間が許せば来場者が発射を試すこともできるのです。
私達は、歴史的な航空写真から調整された大きな正射写真地図を作成し、プリントアウト。これにより、来場者はその武器の射程距離がいかに広いかを理解することができるようになっています。
このプロジェクトでは、従来のAR技術では実現できない共有体験を来場者に提供することを目指しました。結果、その巨大さを投影し深みのある轟音を組み合わせることによってのみ、これを実現できました。
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ハニチュカ要塞は、 オルリツケー山脈の奥深くに位置しています。
02
マテリアルを再現するために、 現存する同様の武器を研究。
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